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『鴛鴦歌合戦』デジタル・リマスター版


わたしにとって「生涯でいちばん好きな映画」最有力候補であるところの『鴛鴦(おしどり)歌合戦』(1939年)がデジタル・リマスターを施されDVD化、スクリーンで上映もされるんですよー。こんな嬉しいことがまたとあろうかイーエありません。

全編歌また歌の超楽しい映画です。時代劇です。戦前の映画ですよ。いや日中戦争やってる時期なんですが。そして、なんつうんだろ、演芸の極致みたいなもんです。いわゆるコメディアンはひとりもいないけど(そう思うと芸達者なんだなあ、この頃の役者は)、日本という国のお笑い・コメディの最高峰にポッと咲いた可憐にして超美しい一輪の花、みたいな大傑作なのです。


 ■日活.com 鴛鴦歌合戦
   http://www.nikkatsu.com/movie/history/2006_j/oshidori/ (リンク切れ)

 ■日活.com 『鴛鴦歌合戦 コレクターズ・エディション』 3,000セット限定生産
   http://www.nikkatsu.com/video/2005/oshidori/index.html (リンク切れ)


ハッハッハ、わたしはもう観ましたよスクリーンで(名古屋は公開が早いのですね)。もうねえ開巻いきなりの「おとみちゃーん! おとーみちゃんたらおとみちゃん♪」でもうグイグイ作品世界に引きずり込まれましたよ。


面白い演芸はイロイロありますよ、落語に浪曲に漫才にコント、ドタバタ喜劇にアチャラカ芝居にシチュエーション・コメディにノベルティ・ソングに……それらの非常に高度な結合です。監督もカメラもキャストも超職人、超腕利き。それが「7日で撮った」という伝説のある、いやあそれホントかもしれんと思うな。全編に溢れるリラックスムードは、「テキトー」というか「いい具合に肩の力が抜けた」というか、それがイイほうに転がったと見ていいのかもしれない。

本当にもうもう、あまりの素晴らしさにうっとりしてしまうんです。すごく大げさに言えば「日本に生まれてよかった」、控えめに言うなら「日本に生まれた以上はこれが最高峰のひとつ」残念ながらね、これを観てない人とは『笑い』の話はしたくないというぐらいの娯楽映画の極みですね。こんなバカなものを愛さずにいられようかイーエ愛さずにいられません。できれば若い人にいっぱい観てもらいたい。アナタが若きゃ若いだけ、観るべきです。できれば10代のうちに。飽きるまで観まくるべきです。最低2回は観よう。わたしももう1回行きますよ。つーか、せっかくスクリーンで観られるんだぜ!


わたしはこの映画を初めて観たのはもう15、6年ぐらい前ですね。京都に住んでた、京都で観たの。たぶんあの時、2~3回、観てるんじゃないか、通ったんじゃなかったかと思う。1回じゃこんなに憶えてないと思うんです、歌とかをさ。今回15年ぶりに観直したらビシビシに憶えてましたもの。このちょっとベタだけどギリギリ軽くて上手い演技、大好きだった。なんかもう、今回観てて「コレだ!」「コレだったのか!」と思った。「原点!」みたいな。何のよ。


たとえば市川春代のセリフの言い方ですけどね、ひとつ言い方を間違えれば「昔のエロい女の人」になりかねないところがナゼ「若い元気な娘」のセリフとして成立してんのか。これ単純に研究したらいいと思う。本当に可愛らしいんだ。あのー、あの「置きに行く言い方」の『ちぇ』の可愛らしさなんか、正直わたし、使ったことあるな実生活で。ココから来てたとは思ってなかったけど。

たとえばディックミネの「ぼくーは若ーい殿様ー 家来どもー喜べー♪」とバカ丸出しで歌ってるときのどうしようもない可笑しさとかね。あれは、人間というか「偉い人とか子どもの愛嬌」の権化みたいなもんだと思うな。それが純粋に抽出されたものなんじゃないかしら。あそこまでやられたら、実生活でもその場でケチをつけることは誰にもできないんじゃないかという。

ほんで志村喬。志村喬が全編最高に素敵。もーあの、娘を指差して「イー!」って冷やかすのとか、悶絶するよ!


いやー笑った笑った。超面白かった。そして泣いた。泣いた? うん、わたしはこの点を昔から訝しく思っているんですよ。「泣いた」というハナシを聞かないもので。みんな泣かないの『鴛鴦歌合戦』? わたしはいつも泣いちゃうんですよ。前に観たとき泣いてた記憶があって、今回どうかなって思ってたら見事に泣いた。しかも今回は前とちょっと違う気もした。あれかな、カネの苦労が学生のときより身に沁みたのかな? 

ムカシ観たときは、志村喬が「これが偽物かなあ…」とかつってて、春ちゃんが「お父さん可哀相ねえ」って言ってるとこでウルッと来た気がするの。「ああ可哀相だなあ」と思って。だけど今回は片岡千恵蔵が「わしは成り上がりの金持ちは大嫌いだ」つって背を向けて、春ちゃんが(ウン、わかった)って微笑むところでこらえきれず。だって、だって、春ちゃんもお父さんもお金のことで苦労ばっかしてさ、今度だって悔しい思いをしてて、それなのに、ああそれなのに春ちゃんはさ。

この涙はさ、あんなに芸達者で面白い人たちが、キャストもスタッフも全員揃って優しい顔のまま、あるいは少しシリアスな顔して「人生で大事なことって、こうだよ」って噛んで含めるように言ってくれて、それに対してわたしが「うん」って頷いたということなんだと思うんだよね。どうしたって働いてりゃ食えるんだし、食えるなら楽しく暮らすことはできるんだとか。どう考えてもここでは人生とか生活にとっての「お金」をどう考えましょうという議論が提起されていると思うの。提出されているのは単純化され極端化された限定的な図式だけどさ、だからこそ「この場面でこの父娘はどうするべきなんだ?」ってわたしは映画の中の人たちと一緒になって考えることができるんだと思うんですね。そんでとりあえずは映画の結論に泣かされたと。爽やかでしたよ、泣いたあと。



そんでそんで「コレクターズ・エディション」6300円 は買うかよくわかりません。スクリーンで観れたことにより購買意欲は下がったんですよね。「もうええかな」という。しかし劇中歌がノンストップで聴けるというのは魅力。あとオマケの『泡立つ青春』は、これを逃したらもう観れないかもしれないなあ。面白そうだよなあ。ネットでは定価より1000円安いとこもあるんですね…。




【後日注(09年)】

わたしはけっきょくコレクターズ・エディション買ったんですが、今じゃ買えないね↓

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だけどこっちはまだ買えるじゃん↓ よかったね日本に生まれて!

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